岐阜で住宅の設計をしている事務所です。

2011-06-29

A-court訪問


約6年前に設計したA-courtのお施主さん宅にあそびにいきました。
道路からはコンクリートで閉鎖されていながら、一歩中に入ると外壁の羽目板に形作られた中庭空間が広がっている開放的なおうちです。

薪置き場と、足元の石。敷地内に
2、3年分のストックがあるようです
久しぶりにおじゃましたのですが、外も中も、驚くくらい建物が綺麗でした。住まいながら少しずつ手をいれていただいているためだと思います。

150坪ほどの広大な敷地にゆったりと計画した平屋の建物なのですが、その庭部分が圧巻。
ストーブの燃料用に集めた薪をストックする薪置き場は整然と美しく、敷地からでてきた川石で足元を整える。

イチゴや枝豆などの家庭菜園。雑草一つ無い地面に生える植栽やお花、下草などかなりの種類の植物で構成されています。庭と共に生きているような状態というのでしょうか、ご主人は毎週土日は外出もせずに家の世話をされているようです。

ちなみに、お花や木は奥様、野菜や果物はご主人の担当とのこと。(自然にそうなったようです)
休みの日は朝ご飯を食べ、庭で昼ごはんをたべ、家に入ってくるのは夕方、という日もあるそうです。



そんな重労働を本当に楽しそうに話されるのが印象的でした。
建物も、その周りの庭、植物等の環境も、それを維持していく人間もそこにあり、これまでも、これからもずっとあり続けるんだな、思いました。
欧米に比べて住宅の寿命が極端に短い日本ですが、このようにずっと愛されて残していただける建物が少しでも増えれば、と願っています。

2011-06-15

第二言語としての英語

「聞き流すだけで英語が話せた!」なんてことがあるんでしょうか?それができるひともいるんだろうけど…。

やっぱり英語話せるとカッコいいですよね。憧れます。ってことで、最近英語を聞き取る練習をしてます。

勉強しているといっても机に向かうわけでも教室に通うわけでもなくpodcastの「ESL」(english as a second language)ってのを聞いてるだけ。これ、とっても良いです。

Dr. Jeff McQuillanが関係しています。
私は彼について何の情報も持ちません。
その事実は私に、何の不利益も与えません。
最初に二人の会話があり、その内容や単語を残りの部分で解説する、という構成です。
とても良いのは、最初の数分の会話と残りの解説を「ものすごくゆっくり」話してくれるというところ。
たぶんネイティブだったらイライラして殴りかかってくるレベル。(赤ちゃんに対して話す感じ?)

日本人って英語教育をある程度受けているから、文章にしたらかなり分かるんですよ、聞き取れないだけで。加えてESLは感情豊かに、緩急をつけて話してくれるので、単語が分からなくても何が言いたいかが分かっちゃう。

その分からなかった単語も解説の段でいろいろな表現で言い換えてくれるので、まじめに聞いていれば分かっちゃいます。


これ、良いです。なにより、「オレ、英語ききとれるんじゃね?」と思い込めちゃう。
たぶんネイティブがペラペラしゃべってきてて聞き取れない事態があったとしても、「もっとゆっくりしゃべってよ!」「他の言葉に言い換えてよ!」っていえそう。

だって、ESLはそうしてくれてるし、これだけゆっくり丁寧に話してくれたらわかるって。
それをやってくれないのは「第二言語としての英語」ということを分かってない人でしょ。

こっちだって意思の疎通を図るためにイヤイヤ英語使ってんだから、「相手が分かるように話す」のはネイティブスピーカーの最低限の礼儀だと思う。
…て、エラそうなこと言っちゃうくらい、驚きました。

それくらい分かりやすいからコレ、おすすめです。

2011-06-09

てんぷら 清壽

おみせのかんばん
先日東京に行った際、築地にあるてんぷら 「清壽」に行きました。

さかのぼれば銀座にある「てんぷら 近藤」から始まります。
てんぷらのおいしさに感動して以来、続いているてんぷら巡りの第三弾です。

ちなみに、二つ目は麻布の「天冨良 よこ田」でした。

いろいろお話しを伺いながら分かったのですが、てんぷらのおいしさは、「素材の味を、そのまま出す」ということが最終目的としているようで、「調理しないこと」をとっても大事にされています。


もちろん調理はするのですが、提供されるまでに味がつけられることはありませんし、熱を通しすぎることもありません。唯一つけるコロモについても、
・「味としてのコロモ」はまったく不要で、目的は包むこと。味を逃がさないこと。
・コロモが破られた時に、蓄えていたうまみ、香りを出すこと  が目的で、味を足すことが目的ではありません。


そんなシンプルな料理だからこそ、ものすごく気を使っていらっしゃいますね。
調理をする時の姿しか見えませんが、おそらく素材を選ぶ仕入れの段階がもっとも大事になるんだと思います。

それにしても、おいしい料理をいただくと幸せを感じてしまうのは何なんでしょうか?
野生のケモノは感じられないこのシアワセを…。


実は私たちがやっている住宅デザインとかなり共通するところがあるのですが、それはまた別の機会に。

2011-06-07

ASJイベントのお知らせ


今週末の6/11(土)、6/12(日)はASJ(アーキテクツ・スタジオ・ジャパン)のイベントで、二つの会場に同時参加します。


一つは、ASJ浜松スタジオさん @クリエート浜松
もう一つは、ASJ岐阜スタジオさん @岐阜市民会館

浜松イベントには所長の窪江進次が、岐阜イベントには私、窪江健が参加しますので、ぜひお越しください。


住宅無料相談会ということで、今までに携わった家の写真や資料などをもとに、家づくりについてのお話をする予定です。
「どんな家を設計したのか知りたい」「設計料ってなんなの?」「何を考えたらいいかもわからない」「土地がないんだけど…」「暇なんだけど…」といった方々に、会場にいる建築家の皆様がお相手します。

お気軽にお越しくださいませ。

窪江建築設計事務所 窪江健

2011-06-04

草月会館

東京出張最後に建築見学のため草月会館にいきました。
丹下建造建築 イサムノグチ石庭 草月流歴代家元の作品が同じ空間に存在している見どころの多い空間です。

 丹下建築が完成間近という段になり、初代当主がイサムノグチにホール部分の製作を依頼したようです。
ホール。作品が撮影禁止のため、上のレストランから撮影。
下から見るべきものなので、上から見てもダメなんです。

そうであるのに初めから万事打ち合わせしてあったかのように建築空間と石庭は融合しています。…スゴイ。

回りながら少しずつ上段に、ぼんやりと上部から漏れ落ちる光に導かれるように最上段の光の扉に向かう様は、作品名「天国」にも思わず 納得してしまいます。

お花に関しても、今までイメージしていたものよりも立体的で自由で、正面からの姿と同じく、回り込みながら、視点を変えながら構成を楽しめるものでした。


こうやってすばらしい建築、彫刻、お花が一体となっている空間をみていると、「あー、いいな~」となぜかマッタリしちゃうんです。で、動けなくなる。家に帰っても「いいものみたなー」 とまたマッタリ。

住宅設計はこの建物に比べるととても小さなものですが、建築空間と光、照明計画や家具の配置、家のどこでどのように過ごすかということをデザインしなければいけません。
それらの関係がバッチリ決まると、これと同じようなマッタリ感動が生まるんですが、それを体現したくて建築やってるんだろうなー、と再確認した日でした。

2011-06-01

ウェブサイト打ち合わせ


現在のサイトをリニューアルすべく、新しいサイトのウェブデザインに関する打ち合わせを行いました。

場所は、以前から行きたいと思っていた新宿ゴールデン街裏の
「茶茶花」に。

外観は古い民家を改装したような感じですが、一歩入ると間接照明によって浮かび上がる妖艶な空間がデザインされています。


提供される料理自体が和のおばんざいということで、内装も和を感じさせる素材である「木」「塗壁」「和紙」「木製家具」を使っているのですが、出来上がった空間から受ける印象は「和」というよりは「近未来的」です。おもしろいですね。とても勉強になります。

空間としてもオシャレで落ち着きます。そして料理もおいしい。なかなかいいお店で大満足です。

ウェブサイトの内容、デザインはだんだん固まってきました。
7月か8月頃にサイト完成できるかとおもいます。