岐阜で住宅の設計をしている事務所です。

2011-07-27

浙江京劇団了

岐阜市の木は「つぶらじい」、岐阜市の花は「サルビア」。なんじゃそれ。
でも姉妹都市は「フィレンツェ市」「浙江省杭州市」。こっちはそうそうたるメンバーですね。


姉妹都市といってもあまり実感はないけど、小学校の給食で「姉妹都市の食事」がでたことがある。
フィレンツェ料理や杭州の料理を学校で食べた記憶があります。



あたりまえですが、給食だけではなく、やはり市民レベルでも交流があるようです。
その一環で催された「浙江京劇団特別鑑賞会」に行ってきました。
団長
(孫悟空)

京劇とは、歌と踊りをつかった演劇で、清代くらいから始まったようです。世界無形文化遺産にも登録されており、現在でも中国全土に数百の劇団があるそうです。

その中でも国が認定した11の劇団の一つである浙江京劇団、岐阜市との交流のため来日。

演目は「戦金山」「天女散花」「西遊記 孫悟空三借芭蕉扇」の3つの抜粋です。
中国の伝統芸能のひとつということになると思うのですが、コレ、思ったより結構良かったです!

まず、登場人物は多くないのですが、衣装が綺麗です。簡単にいうと色が多いのですが、色の強い極彩色だけでなく、微妙なクリーム色とかくすんだ緑とか、褪せた藍色なんかを上手に組み合わせて、カラフルなんだけどチグハグにならない。触覚やひらひらがあるため、動くとシルエットが美しいです。
天女が踊るシーンは羽衣を肩からかけるのですが、長さ14メートルの絹を動かしたり舞わせたりでとても不思議な気持ちになります。


そして踊り。上海雑技団よろしくとびまくり、回りまくる。しかも軽やかで、着地するときにほとんど音がでないので、本当にフィクションの世界のようです。
お送りしてくれた劇団員。
辛苦了。」とお伝えした。
通じた。やったね!

演出もかなり現代的になっており、笑いどころなどもあり、芸術のレベルとしてはかなり高いと思います。
(日本でいうと歌舞伎と同じような位置にあると思うのですが、私の好きな「荒事」だけでいうと歌舞伎よりも良かったかも。でも全体の雰囲気や決め所で「バシッ!」ときまるのは歌舞伎なんですけどねー。スーパー歌舞伎に近いのかな。)



中国って、やっぱイマイチな感じじゃないですか?
列車事故に代表される事故、爆発やその後の対応。未熟な印象がどうしてもある。
日本人がやってる中華料理の味の店
帰りに寄る。

でもやっぱりこういった文化や芸能、食の圧倒的なレベルの高さをみると、中国ってあなどれないし、やっぱり大国ですよ。くやしながらね。歴史がある。

中国人はとんでもなくサボりがちだけど、ポテンシャルも能力もあるんだとおもうし、何より合理的な(即物的な)ところがある。





実は自分にとって、杭州市というのは縁があって、一ヶ月間滞在したことがあります。
次回はそのことを書いてみようと思います。

2011-07-16

京都 苔寺

二日目は京都です。

今回の旅行の大きな目的の1つであった 苔寺(西芳寺)への訪問を果たしました。

一週間以上前に手紙での申し込みが必要なため、行きたいと思い立ってもなかなか行けなくて諦めてばっかりでした。
今回は珍しく計画的に行こうということで、念願かなっていけました。


が…。
というか、すいません、めちゃくちゃ暑いです。気温は三十七度。駅からホテルへの十分間のウォーキングで心が完全にへし折られまして、いままで立ててきた計画を反故にして、一日中クーラーを浴びながらビールでも飲もうかという誘惑に誘われるが、そこはZENの心で己に打ち勝って、頑張って行きました。
仏説摩訶般若波羅蜜多心経


苔寺(西芳寺)到着。暑い。
苔の生えた庭を見たいのですが、最初に般若心経を写経しないと庭を回れないシステムです。


ですので、まず最初に写経を。小筆を使って書き写すのですがかなり難しいですね。



苔の中からなにか出てます

終わったらお庭へ。
すごいですね。
一面緑。
一番好きな色です。


苔は100種類以上あるそうです。ゆるやかな高低差がついた地形は「島」になっていて、その間には水が流れています。

ただし、今日の日差しは特別で、すべてのものを漂白するかのような絶対的なエネルギーをもっており、湿り気のある、影のある苔のグラデーションを無慈悲に照らしており、苔に包まれた空間の良さが半減してしまいました。

もっと曇った日であればもっとよかったのですがね。仕方ないですね。

2011-07-15

レストランハジメ後

<肉料理>
続いてメインの肉料理。

天草梅肉豚のロース肉に火を通してあります。
最も好きな調理法であります、「塩がすくない塩焼き」というのでしょうか、塩分を感じないが旨みを引き出すぎりぎりの塩加減です。
また2時間かけて火を入れていただいたようで、焦がさずにそれぞれの部位に熱が通っております。

肉そのもの、という感じです。おそらく肉食獣がかみしめたときの弱肉の味といいましょうか、肉の旨味のみが広がります。
また、酸味の効いたエシャロットとりんごのピューレが効きます。これでこそ人間。獣との違いです。


<デザート1>

続いてタルトです。「ひっくり返してしまったフルーツのタルト」と命されたこの料理、その名のとおり、一番下にイチゴとモモ、中間にすだちをつかった酸味のあるムース、一番上にタルト生地をクラッシュしたものがあります。

上からスプーンをさしこんでかき混ぜながら食べる。全体的に酸味が強い。タルト生地の食感が最初に来るところが通常のタルトと違うとこ。



<デザート2>
いろいろです。
なんだかデザート自体が好きではないため、あんまり覚えていないのですが、
お酒をつかったチョコ、コリアンダーのなかに埋もれたアメ、モモ。
甘くて香りがある。スパイシーな風味もとても新鮮。





そんなこんなで、たいへん楽しみながらご飯をいただきました。
キャンセル待ちの状態で、旅行の前日に空きの電話が来て、ぎりぎり行くことがお店だったのですが、久しぶりに本当に驚きながら楽しむことができました。

とても美味しかったです。


ブログ

レストランハジメ

大阪では安くておいしいものがあることは前述のとおりですが、「高くて美味なるもの」もまた楽しむことができます。

京都に行くのが今回の目的でありながら足を伸ばして大阪まで来たのは、ひとえに、このレストランに来るためでした。
かなり感動的な体験をしましたので、長くなりますが書いてみたいと思います。

<レストランについて>

HAJIME Restaurant Gastronomique Osaka Japon 」と冠されたこのレストランは梅田のほど近く、肥後橋にあります。


店内は暗めで落ち着いた雰囲気…。
着席すると一枚の紙を渡される。そこにはシェフの米田肇さんのメッセージが入っていました。
「おいしい料理をつくります」とか「~から新鮮な食材を調達します」とかいった文句はそこには全く無く、「料理に関する考え方・姿勢」というようなものが書いてあります。

一流の芸術家、スポーツ選手、経営者、学者に共通する「究極に完成度を高めること、そして、さらにそこを踏み台にして高みにのぼること」についての真摯な姿勢が読み取れます。


<料理について>

 
アミューズ1

コリアンダーを混ぜた生地で輪っかをつくり、その中に熟成させたヒラメをいれたもの。ゴマが降りかけられている。

一口食べると生地が壊れ、スパイスの香り、ゴマの香りが段階的にたちのぼり、トマトの酸味。のちに魚の旨味。生地の食感が軽快。温度も適正で魚の違和感が全くない。
一品目にしていろいろな感覚が引き出され、のちの皿が楽しみになります。

 
アミューズ2

一番底の部分に卵(生寄りの半熟)、その上に桃をつかったクリーム、上にアーモンド。混ぜて食べるとのこと。
黄身はものすごく濃厚で、まさに卵の黄身の味なのに、どこかさわやかでサラッとした印象をもってしまう。




アミューズ3
リードヴォーにサラダ菜のソース、上にはパルマの生ハムで作られた泡がのっている。
サラダ菜と言えば焼肉を巻くためのクサ、程度にしか思っていませんでしたが、ほどよい苦味と爽やかさが、リードヴォーの濃厚な旨みを引き立てます。








ミネラル
シェフのスペシャリテで、土のミネラルとして66種類の野菜が使わている。
上には海のミネラルである貝のエキスでできた泡。
野菜は、もちろん素材としてかなり美味しいのですが、温めるものは温める、冷たいものは冷たく、中間ぐらいのものは中間くらいの温度になっており、食べると各々の野菜がそれぞれの味をだすため、一口がとても楽しい。
ビーツのソースやカボチャのソースなど、多彩なソースが添えられていますが、それぞれが素材以外に何かが混ぜられており、複雑な味です。

野菜も探り探り、ソースも探り探りと、気を抜いて食べられない面白い料理です。
難しい顔をしながら食べているから、第三者からみたらとても楽しくなさそうなんだろう…。
とても楽しいんですが。探りすぎて、一皿食べるのに40分はかかったかも。




フォアグラ

本来の味を表現するため、0.1度単位で管理して火を入れたフォアグラ。その上に大根とマンゴーの薄切り、胡椒の粒が添えられています。
下にはクロカンノワゼットというキャラメルとアーモンドのタルトのようなものがあります。

フォアグラがとにかく濃厚で、まさにピュアな、フォアグラの味そのもの。
付け合せと同時に食べるとまた違う味で、香ばしさや甘み、酸味などはおいしいお菓子を食べているよう。

しかし、個人的にフォアグラが苦手なので残念。
フォアグラが好きな人は必ずや好きだと思います。






あとは肉料理とデザートですが、慣れないグルメレポートにエネルギー不足。
ちょっと休憩。
続きは次回で。

リンク

2011-07-13

初日の大阪

週末の旅行の振り返り。初日は大阪です。


社会人として初めて働いたのが ここ大阪で、約一年間住んでいたので。その頃を思い出しながらの再来です。
「ギャル御輿オーディション」を
見学する人たち(天六駅)
ギャルは御輿に選ばれるべく、
大声をだし、一芸を披露します。
やっぱり大阪といって思い出すのは食べ物ですね。食い倒れですよ。
天神橋筋6丁目に住んでいたころよく行ったタコ焼き屋、「ワナカ」でたこ焼きをほおばり、続いてその近くの「春駒寿司」にてほわほわの蒸しアナゴがいただく。大阪では「安くて、美味しい」ものがたくさんあり、そういった店が繁盛するので、そういうところは東京と違ってとても良いです。

その後、少し時間をあけてからお好み焼きを食べに心斎橋へ。
おいしくいただきました!どうやったってうまいもの、それがお好み焼き。







その日の宿泊はホステル64というところ。普通とはちょっと違って、ドミトリー形式のある宿泊施設です。

海外の貧乏旅行ではよくお世話になったこのドミトリー形式、とにかく宿泊費を抑えたい、けどいろんな街に行きたい、というときにとっても便利な「一部屋で数人が寝る」というスタイルです。知らない人と同じ部屋にねるってわけ。


共同部屋、トイレシャワーも共同で、共通のリビングやバーがあるというところで、もちろんガイジンさんもたくさん泊まっています。
やつらの夜のパーティーの騒ぎっぷりはいつまでたっても慣れないのですが…。
(夜中に「ジェーン!ジェーン」と叫びながら館内をかけずりまわる人々がいました。最終的にはジェーンはトイレの中に引きこもって寝ていたようです)


建物自体はかなり上手にリノベーションしており、コンクリートの箱に和風のしつらえが非常にバランスよくできていますので、外国人は喜びそう。


そんなこんなで、かなりお安くすごした大阪でした。
次の日は京都です。

2011-07-12

現地調査と馬術

覆馬場(おおいばば)の計画があるため、計画地の敷地調査に行ってきました。
馬場とは馬を走らせるところ、訓練するところで、そこに屋根がかかっているのが覆馬場です。

切り開いた場所を馬場に。
現在使っている馬場が手狭になることと、雨が振っても馬に乗るために行うこの計画は、実際には数年先になりそうですが、これからの進め方などを確認しました。


おはなしをお聞きして驚いたんですが、馬というのは道路交通法上は「軽車両」の扱いになるそうですね。軽車両といえば自転車。私のメインの交通手段ですね。
なので、自転車が走っているところは馬が走れるそうです。

つまり、ちょっとした買い物などに自転車の代わりに馬で行ける。コンビニの駐車場に馬がつないであっても、(法的には)おかしくないんですよ!
ロマンですよ!

実際にそれに近いプログラムもあるようで、コンビニではないですが離島の観光スポットを馬で回ったり、山道を馬で出かけて隣町で一泊してまた帰ってくる、なんてのが人気らしいです。
私の乗った馬、バクシンです。
写真の人はレストランのソムリエ


そんなこんなで最初っから興味津々だった私は馬に乗せてもらえました。
馬を引く、乗って歩く、乗って早歩き、乗って走る、をやりました。
なかなか、迫力があります。また視点がかなり高くなるため、普段と違う景色が望めて面白いです。

そして馬がかわいい。可愛く感じてくるんですね。
自分が乗った馬はやっぱり特別で、ついつい贔屓にしてしまう。
いやはや、馬体も一番がっしりしていたし、駈け出したときの迫力は一番ありました!

ただ、こいつはすぐ休もうとして歩く速度もおそいのが玉にキズです。
(名前がタイの元首相っぽいのは許します)


なかなかできない経験できました。
また夢が増えました。
矢を射掛けられながら、草原を全力で走りたい!援軍を求めに行くシチュエーションで。(2,3本は刺さってOK)

2011-07-08

…のヨコク

「クーポンサイトをつかってみよう」と思ったことがあり、その際に購入したクーポンを使ってみます。

今週末、京都に旅行を計画しています。
買ったクーポンは「ホテルカンラ京都」の、メゾネットタイプ1泊2食付きというプランです。


このホテル、経営がコクヨの子会社らしく、もともと学校か何かの教育施設だった施設ををコンバージョンしているようです。

また、コクヨグループが展開するインテリアブランドショップ「ACTUS」と「カギロイ」が、メゾネットルームをそれぞれプロデュースしており、その他の家具は全てコクヨファニチャーが作っているようです。
コクヨといったら学習机のイメージだったので、ちょっと意外ですね。


その昔私も学習机を使っていたのですが、必要とされる機能(勉強すること)に対して、重くて使いにくくて、コストも高くて、なんて思っていたんですがどうなんでしょうか。
ものすごく頑丈で何しても壊れないようにつくってあったのは間違いないですが。


勉強がはかどりそう!

2011-07-04

浜松の2世帯住宅引渡し

浜松市にて、未完全分離型2世帯住宅のお引渡しがありました。
お施主様にはオープンハウスにもご協力いただき、大変ありがとうございました。

関係者で建物を見て、不明点や手直しをした箇所をご説明。
メンテナンスの方法などを説明して、無事に引渡し完了です。


これからこの家で2世帯の家族が過ごすことになります。

「2世帯住宅」と一言で言っても、その形は無数にあります。
実績はかなりたくさんあるのですが、親子関係、夫婦関係はいろいろですし、ましてそれぞれが家族を持って同じ屋根の下に暮らす家なので、毎回全然違った住宅ができあがります。



今回は入り口、キッチン、リビングが完全に分かれていますが、吹き抜けと螺旋階段を通してお互いの気配を感じられる関係になっています。

プライバシーを守りながら、お互いが拒絶すること無く、ゆったりと暮らせる住宅になりました。