岐阜で住宅の設計をしている事務所です。

2018-01-06

3,本を40冊読む

個人的に、一番達成が難しいだろう、と思っていた「読書40冊」の目標。

高校までは全く本を読まず、大学ではかなりの本を読んで、その後は全く読まない、という履歴。
去年も三冊くらいしか呼んでいないし、仕事で目を限界まで使うので、家に帰ってまで目がつかれるのは嫌だ、と思っていたので、どう考えても難しいだろうと。とりあえず40冊と設定。月に3冊程度。文庫本もOKにした。

結果、40冊! ちょうどクリアです!
もともと嫌いではないのか、読み始めると案外読める。というか、面白い本だとどんどん読みたくなるのでそんなに難しくはなかったです。

自分の読書の傾向として自然科学系の本かミステリしか読まなかったのですが、なるべく文学や古典、近代文学も読むようにした。
そしたら、おもしろいおもしろい。小説って、面白いんですね。
といか、現代の小説はあまり面白くなくて(出会えていないだけですが)、近代あたりがすごく面白い。
あとは古典も面白い。

まあ、当たり前な話ですが、みんなが聞いたことある昔の人の作品、面白いから「聞いたことがある」んですよね。
現代の本で100年後も読まれているものがあればそれは面白いに決まっているし、そうでなければ「時間を超えるほどは面白くない」可能性が高そう。

という仮説は簡単に成り立ちそうだけど、実際はもう一つ理由があるのではないか。
やっぱり、昔の文豪とかって、めちゃくちゃ賢い部類の人だった、ってこと。
「当時の最先端の頭脳が、必死で外の世界と戦って生まれたから」面白いのではないか、また、小説を書く以外に能力を生かす先がなかったから、層が分厚かったのではないか。

つまり、いま現代に彼らが生を受けたら、果たして小説をかくだろうか?
多分書かないのでは。多分ビジネスをやっちゃって成功する。
言いたいことはブログやSNSで語り得るだろうし、youtubeもある、わざわざ文学作品を書くことはないと思うんですよね。

自分よりも何倍も賢い人達が悩みながら作ったものが、面白くないわけがないのです。と感じた一年でした。

個人的に面白かった本(文学は入れてません。己が未熟すぎるので)

・家紋の話 泡坂妻夫
・戦争学原論 石津朋之
・日本人の9割が知らない遺伝の真実 安藤 寿康
・私の國語教室 福田恆存
・一汁一菜で良いという提案 土井善晴
・日本語が滅びる時 水村美苗
・リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください 井上達夫


近代文学を見て、歴史的仮名遣い、読めない(読みづらい)のが衝撃だった。
正漢字に至っては、もうまったく読めない

建築を見に行くと、ときどき時代の偉人の記念館をみることになる。
去年で言うと石川県に言った際に、西田幾多郎、鈴木大拙、中谷宇吉郎、あたりの記念館に行った。
全員、歴史的仮名遣いの手記で、読めない。

これでいいんだろうかと、ちょっとそら恐ろしくなった。
たかだか50年程度前の人の字が読めないなんてね。
(慣れるとすぐ読めるようになるんだけど)

学校で古文漢文をやるのはいいけど、少しは戦前の文字の読みかた位教えてもいいのに、と思う。

わ行の「わゐ(う)ゑを」なんかが50音から消えているのはどうなのかとおもう。
「あいうえお」から始まって、最後「わをん」ってなによ、「aiueo」の音で一定の法則のもとすすんできて、なにその最後の尻つぼみ感
みんな、もっと「わ行」の気持ちになって!

あとは、家紋、消えそうな気がする。
私の親世代は当たり前すぎるほど自分の家紋を知っている。でも私の世代は、当たり前のように知らない。知る機会がない
知る必要もないから、多分なくなる。さみしいなあ。

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